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予防と検診、高齢者医療
健康という座標軸 (2007/12)

死亡リスク   生活慣習病   医療費   医療動向 

健康関連の統計を年齢階層別に概観してみると、人の一生とその推移を、「健康」という側面から擬似的に鳥瞰することが出来ます。健康の属性としての「平均余命」・「死亡率と死亡原因」・「疾病と受診状況」・「病気と医療費」等を年齢階層別に観察してみるといろいろな事が見えてきます。「セカンド・ライフ」等「人生設計(ライフ・プラン)」を考える上で参考になるのではないかと思います。

 

◆人生行路上の健康という座標軸

人生行路を健康という座標軸で眺めてみると、「生誕」の後に終わりのある「余命」というエネルギーを消費しながら、「健康」という天気予報の中で、荒海を航海する小舟に似ているようにも思えます。上記グラフからも明らかなように、晩年になるほど波は高く障害も多くなりますので、「人生、思い残すことは無し」といえるためにも、ライフプランというしっかりとした航海図は、早いうちに持っておきたいものです。

全体の平均死亡率は1%程度ですが、退職時期を境に徐々に上昇をはじめ65歳以上で見れば約12%、85歳以上で見れば約18%と高率になっていきす。自由時間が多くなる退職後の10数年を「セカンドライフ」の中で、如何に健康を維持しながら生きるかが、人生終盤の大きなテーマであると感じます。

また、健康状態も働き盛りの40歳代を過ぎるころから、「病気やけがの自覚症状を持つ人」・「通院者」の割合が急激に増加していく傾向が顕著になります。若い頃の無理・不摂生と避けることの出来ない老化の進行が、大きく影響するところとなるようです。早い時期からの予防と健康管理が何にも増して重要だと思います。

 

◆老いを迎えた晩年の世帯環境は

高齢者(仮に65歳以上)世帯の家族構成を見てみると、核家族化・高齢化社会の進展により、15年前と比べて「単独世帯」・「夫婦のみの世帯」の構成比が、約35%から約52%と大きく増加しています。今後もこの傾向は代わらないものと思われます。高寿命化の中、自身と家族の健康は自分たちで守ることの重要性が、更に要求されることになります(ご参考:少子化・子育て環境への影響)。

とはいっても老化は必然のものであり、また当然のことながら避けられない事態に遭遇することもあり、政府の社会保障制度(年金・医療・介護)への依存ばかりではこころもとなく、自衛のためのセーフティ・ネットの構築(ライフプラン・家族関係・近所付合い・仲間つくり・地域連携等)は、是非とも事前に検討しておく必要があると強く思います。

 

◆死亡原因の推移と傾向

死亡率は概観すれば過去より微増傾向で推移し、現状では人口比1%程度になっています。その死亡原因の主たるものは、25年前と比べても、順位的にはさほど大きな変化はありません。それらは、相変わらず人生行路の「健康」という座標軸に、大きな障害物として立ちはだかり続けています。

死亡原因から見える特徴的な変化は、(1)死亡率の上位にある「悪性新生物・心疾患・肺炎」の期間中の増加率が高い(1.3倍〜2.5倍)こと、(2)「不慮の事故死・自殺・老衰」については、期間中を通じて死亡率の変化が乏しいこと、(3)上位10種での死亡原因の入れ替えは、期間中は1割程度(高血圧性疾患→糖尿病→慢性閉塞性肺疾患)であったこと。死亡率の高い死亡原因の固定化された状態が継続しています。

 



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◆人生行路で見る死亡リスク

死亡原因を年齢階層別にその構成比で見ると、擬似的に人の一生の死亡リスクとして概観することが出来るかもしれません。敢えてそうしてみます。そこで特徴的に見えることは、(1)50歳代・60歳代で構成上のピークを持つ死亡原因(悪性新生物・肝疾患・糖尿病)が存在すること、(2)加齢と共に構成比が増大する死亡原因(心疾患・脳血管疾患・肺炎・腎不全)があること。

「悪性新生物」の死因に占める構成比の高さは群を抜いていますが、「心疾患」・「脳血管疾患」を加えた3疾患の構成比は、50歳を過ぎると常に死亡原因の構成比の6割以上を占めることになります。家庭・家族のことを考えれば、常に存在するリスクに対応して、働き盛りに急上昇する疾患に対しては、生命保険・がん保険・医療保険等を、加齢と共に進行する疾患に対しては医療保険(ご参考:高額療養費制度)等を、それぞれのライフプランに応じて検討する必要があると感じます。

 

    

 

◆普段の生活環境より見た疾病の受診率

疾病分類を中分類程度にして、病院での受診率の比較的高い疾病を抽出してグラフにしました。「高血圧性疾患」・「脳血管疾患」・「心疾患」・「悪性新生物」・「糖尿病」等生活習慣病に属する疾患が、受診率上位として入ってきています。また、老化現象の影響が高いと思われる「脊柱障害」・「関節症」・「骨折」等も受診率上位として入っています。

9年前と比べるとそれぞれの疾病に増減はありますが、構成順位を論議するほどの大きな変化は見られません。同様な疾病で苦しむ環境は今も昔も変わらないようです。老化の進行を遅らせる健康予防、生活習慣の改善等の健康管理を十分に意識した生活が求められています。

 

◆生活習慣病と健康管理

< 生活習慣と生活習慣病 >
生活習慣病 死亡
受診

生活



運動
不足
肥満 飲酒 喫煙 危険因子
高血圧症   1位 遺伝
動脈硬化       高血圧症、高脂血症、
糖尿病
高脂血症     糖尿病
肥満症            
糖尿病   5位   遺伝
悪性新生物 1位 4位     遺伝
心疾患 2位 7位 動脈硬化、高血圧症、
高脂血症、糖尿病
脳血管疾患 3位 3位   遺伝、動脈硬化、高血圧症、
高脂血症、糖尿病
慢性閉塞性肺疾患 10位              
高尿酸血症          
痛風         高尿酸血症、腎不全
腎不全 8位             動脈硬化、糖尿病、
高尿酸血症

生活スタイル・生活習慣に起因して発生し、進行する疾患を生活習慣病と言います。生活習慣とは、普段の生活の中の「食生活」・「ストレス」・「運動不足」・「飲酒」・「喫煙」の5要素を指しています。これら5要素が生活の中で不健全・不適切な状況に継続的に置かれた時に発生し、その生活習慣を更に継続することにより進行・悪化し、取り返しのつかない状態へと誘導されます。中には、「高脂血症」・「高血圧症」・「動脈硬化」等症状を伴わないものもあり、注意が必要となります。

上記表より生活習慣病は、「死亡率上位の疾患」・「受診率上位の疾患」が多く、また相互に危険因子となるものもあり、危険な病気となっています。しかしながら、生活習慣に根ざすものであるため、定期的な健康診断等による早期発見生活習慣の改善により、予防と健康管理が可能となる面もあります。

 

◆医療費は高齢になるほど高額に

年齢階層別にみた国民医療費は、患者数分布とほぼ同様の分布を形成して、70歳代で医療費支出のピークを迎えます。ちなみに、65歳以上の高齢者・人口比約20数%で、医療費の51%程度を消費することに。一人当たり医療費で見ると、一定年齢を過ぎた後に加齢と共に急激に増加、学生時代の10数倍とその年齢階層別の格差は拡大します。高額療養費制度があるとはいえ、晩年の医療費負担には事前の自衛策が必要になります。

 

◆加齢と共に、生活習慣病の医療費が拡大

一般診療医療費に占めるある特定の疾病の構成比について、年齢階層別にその推移を概観すると、生活習慣病にかかる医療費支出は45歳以上でおよそ5割弱の水準に急拡大して、以降、その構成は年齢にあまり影響を受けない状況で推移します。逆に44歳以下の年齢階層では、生活習慣病の医療費に占める構成比はかなり低く、他の疾病による割合が高くなります。若いうちから健全な生活習慣を維持することの重要性を、また、人生中盤からの定期的な健康診断による早期発見の必要性を強く感じます。健康管理は、ライフプランの大前提として大事にしたいものです。

 



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◆医療・健康関係の最近の動向
  >記事詳細   >公共サービスの動向

タ  イ  ト  ル
医療制度
2007 11 開業医、夜間診療の報酬手厚く…厚労省が見直し案
10 開業医給与、病院勤務医の1.8倍に
公営病院:与党、廃止・売却予定を大半存続へ転換
07 医療機関の「手厚い看護体制」導入、23.9%に急増
社会保障カード、年金番号など3案軸に・政府、検討着手
04 在宅医療の報酬上げ・厚労省方針、入院減らし医療費抑制
03 健康保険証のICカード化、2012年度からスタート
02 健診情報を電子化・厚労省08年度から
01 薬のレセプト、健保が直接審査・病院の同意不要に
2006 07 中医協:医師の技量で診療報酬に差 次期改定へ提案目指す
06 医療制度改革法が成立 高齢者の負担増、入院日数削減
01 明細領収書の発行義務付けへ…診療報酬改定骨子案
2005 12 <厚労省>療養病床を一本化しベッド数大幅削減の方針
2004 12 混合診療。現行制度の再編拡充で合意 包括的解禁は見送り
08 混合診療、年度内に全面解禁を…規制改革会議中間報告
04 経済同友会が医療改革提言 診療成績公開せよ
2003 05 わずか1年…再診料また定額 中医協答申 患者不在批判も
03 医療制度改革を閣議決定高齢者独立保険 5割税金負担財源なく「各論」難航
02 大学病院などで「定額制」導入 4月から患者も必要、賢い選択医療費の増大抑制
2002 12 社会保険病院の補助廃止 厚労省不採算なら統廃合
05 厚労省 医療個別契約を解禁へ認可制、「割引」促す
医療費
2007 10 ジェネリック医薬品 普及推進へ報酬上乗せ
08 18年度概算医療費、過去最高の32兆4400億円
06 救急患者医療費:未払い急増、10年で4倍…東京消防庁
2006 07 医療費、32兆4千億円 3年連続で最高更新
2004 09 社会保障給付、83.5兆円で過去最高に 02年度
06 会社員らの医療費、過去最大の減少幅 自己負担増が影響
予防・健康管理
2007 11 肝炎検査を無料化 09年3月まで限定 厚労相方針
09 新健康診断:メタボ予防重視…半数が「病院で受診を」
08 日本の受動喫煙対策「先進国で最低レベル」
肥満、家計にも「重く」…20キロ超過で医療費2・5倍
07 「メタボ健診・指導」で年2800億円 政投銀が病院支援を強化
スリム社会への挑戦:高額医療費削減、高齢で発症する前に予防対策
05 医療満足度、病気で差 認知症や乳がんは低く
04 10年で死亡率2割減…「がん対策基本計画」に目標値方針
メタボリック、12年度に10%減・厚労省方針案
03 40〜74歳対象に「特定健診」 厚労省
リハビリ日数制限、緩和へ 厚労省が不備認め、検討開始
75歳以上に「かかりつけ医」 厚労省、新制度を検討
2006 10 08年新基準で判定なら…男98%女92%「不健康」
2005 10 10年後の医療費3倍に 生活習慣病予備軍 社保庁調べ
40歳以上は全員健診 健保・自治体に義務化へ
09 厚労省が初のアレルギー総合対策 06年度から実施へ
2004 07 フィットネス、シニア会員急増

 

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ライフ・プラン
2007 10 半年凍結後は半年間1割負担 高齢者医療費増で与党方針
09 日常生活、50代にして「不安」7割 求められる社会保障改革
08 75歳以上の医療保険料、上限は年50万円
07 医療保険、初めて減少・06年度新契約1割減、人気商品需要一巡
03 ここにも「格差」 医療費払えず死亡、2年間で29人
02 高額医療・介護合算:新制度の収入、年齢別の上限額定める
「医療格差」2倍以上 低所得層、7割が制度に不満
2006 12 年金、十分か不安」社会保障支える世代の76%
09 70歳以上の現役並み3割に 医療費支払限度額引上げ
団塊世代、医療保険に高い加入意向示す、医療費負担増など意識
07 高齢者医療 保険料3段階軽減 最少負担900円
05 生保8グループ 8年ぶり増収 医療、年金が押し上げ
04 「安い薬にしてください」 カードで医師に処方を希望
2005 12 生保34社の第三分野保険 保有契約6.3%増 社会保障不安で需要拡大
11 高齢者の長期入院、調理・光熱費を自己負担…政府方針
10 <高齢者医療費>現役並み所得者80万人が3割負担に
2003 04 サラリーマン 医療費負担3割に負担増と給付削減 国民にさらなる痛み
2002 12 医療費 前年比5.83%減10月の高齢者負担見直しで制度の透明性必要/患者も医師見る目を
07 財布に重荷ジワリ 改正健保法が成立
03 医療費自己負担増で保険各社続々と新商品
安全・安心
2007 11 医療機関の8割、労働法違反 ずさんな労務管理浮き彫り
10 医師の人材派遣を拡大、民間参入は排除…厚労省方針
08 産科・救急の診療報酬上げ検討 医師不足対策に重点
07 医療事故:前年比182件増の1296件 死亡152件
06 医師:現行の診療体制維持なら4万人不足 厚労省統計
05 <医師人口比>日本、20年に最下位へ OECD30カ国中
04 開業医:総合診療に公的資格、在宅医療を推進 厚労省方針
「医療ミスの原因に慢性的な疲労」 多くの勤務医訴える
03 医療版「事故調」を創設・厚労省、第三者機関で死因究明
02 勤務医の5割「職場辞めたい」 医労連が千人調査
01 勤務医26%が医療紛争経験 診療で「委縮がちに」7割
「3大疾病特約」、大手3社も不払い 5年間で数千件
2006 11 産婦人科は減少続く、半分以上がお産「扱わず」
過払い医療費通知怠る 社保庁、「最大1万8千件」
医療廃棄物不法投棄、都内50病院が適正処分確認怠る
09 損保不払い:大手6社で総額162億円 累計26万件に
心臓手術、病院によっては死亡率2倍のデータ判明
03 健康食品の被害、医師が共有へ 日医がデータベース化
2005 03 厚労省の医療事故発生率調査、4割の病院が協力拒む
2003 11 全国病院の25%が「医師不足」
2002 06 信頼できる病院はココ 9月からネット公表
04 医療事故報告は1万5000件 厚労省調査
医療事故の苦情処理センター設置提言
医療ビジネス
2007 07 高齢者向け賃貸住宅、民間病院の参入解禁・厚労省
06 厚労省、特養運営を病院に解禁・長期入院を抑制
2006 11 病院3割「火の車」、診療報酬下がり経営悪化
10 「後発医薬品は劣る」先発メーカー、独禁法違反のおそれ
2004 04 薬価 平均4.2%引き下げ、海外強化迫られる製薬各社
2003 02 医療機関の経常利益が大幅減少、医療法人立病院で対前年同月比63.7%減

 

    

 

◆その他

○語句説明

★高血圧性疾患(高血圧症他)

高血圧症(血圧140/90以上)を患っている人は、全国で約3,000万人(50歳以上では2人に1人が高血圧)と推定され国民病とも言えるほどです。高血圧は自覚症状がほとんどなく、長期間高血圧症を放置すると動脈硬化が進行して、「脳出血」・「脳梗塞」・「心不全」・「狭心症」・「心筋梗塞」・「腎不全」などの循環器系障害を引き起こし、重い後遺症を残します。生活習慣の修正や降圧薬治療による血圧コントロールが重要となります。

★脳血管疾患

脳血管疾患は脳の動脈硬化により、動脈が詰まる、破れるなどで発症する疾患で、突然に症状が現れ、急速に進行することが多く、命を取り留めても後遺症(意識障害や運動障害)の可能性が高い疾患です。脳血管疾患に、脳梗塞(脳の動脈が詰まって血液が流れなくなる疾患)、脳卒中(脳の血管がつまったり、破れたりして、その先の脳細胞に血液が届かなくなり、脳が死んでしまう疾患)、くも膜下出血などがあります。

★虚血性心疾患

心臓の筋肉(心筋)に血液を送る3本の動脈(冠状動脈)が動脈硬化を起こして、そこから先の心筋が酸素不足に陥る状態を虚血性心疾患と呼び、狭心症(一時的酸素不足)と心筋梗塞(動脈の閉塞)があります。生活習慣に関わる「高血圧症」・「高脂血症」・「糖尿病」・「高尿酸血症」・「肥満」・「喫煙」・「ストレス」・「運動不足」・「過度の飲酒」が危険因子とされます。

悪性新生物

悪性新生物とはがん並びに肉腫のことです。細菌、ウイルスのように外から侵入してくるものではなく、その人本来の細胞が変化したもので、内から発生したものです。悪性新生物は、リンパ管、血管を通し転移し、この結果正常な臓器の働きを阻害し、生命を脅かすことになります。発がん性は、喫煙との関係で肺がん、咽頭・喉頭がん、喫煙と飲酒の関係で食道がん、食塩との関係で胃がん、脂質摂取との関係で大腸がん等関連究明が進められています。いずれにしても成長期を含め、長い期間の摂取が発がん、がん抑制に関係しているので、なるべく早い時期によりよい食生活を確立し、喫煙を避けることが好ましいといえます。

★慢性閉塞性肺疾患

慢性閉塞性肺疾患では、息を吐くときに肺から出る空気の量が減少し、慢性的に気道がふさがった状態になります。肺気腫(肺胞の壁の破壊による持続的な気道の閉塞)か慢性気管支炎(炎症による平滑筋のけいれんや分泌物による気道閉塞)、またはその両方により発生します。慢性閉塞性肺疾患が起こる最大の原因は、喫煙や大気汚染とされています。

★高脂血症

高脂血症とは、血液中に溶けている脂質の値が、必要量よりも異常に多い状態(血中の総コレステロール値が220mg/dl似上)をいい、ほとんどの場合において自覚症状がないのが特徴です。血中脂質が高い状態が続くと動脈硬化、狭心症、心筋梗塞などの心臓病にかかる危険性が高くなります。

動脈硬化

動脈硬化とは、加齢や生活習慣等により動脈の持つ弾力性と柔軟性が、失なわれた状態(層の増厚・硬化)をいい、自覚症状もなく進行します。しかし、心臓病や脳血管障害などいろいろな病気を起こす要因となるので、注意しなければいけない疾患です。食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣の違いによって大きく影響され、また高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの疾病も要因となるので、生活習慣を見直すことが重要になります。

★健康診断

健康診断は、法律で実施が義務付けられているもの(学校や職場、地方公共団体)と受診者の任意の意志で実施されるもの(人間ドック)があり、その内容は、診察および各種の検査で健康状態を評価し、健康の維持や疾患の予防・早期発見に役立てるものです。健診・健康診査とも呼ばれます。特定の疾患の発見を目的としたものは検診とよばれます。

 

○出典

・ 総理府統計局:日本の統計

・ 厚生労働省:国民生活基礎調査、患者調査、人口動態調査、国民生活基礎調査、国民医療費

 



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